中国 新型コロナ “明らかに強くなった変異株 検出されず”

中国政府は、新型コロナウイルスの感染が国内で急拡大したあとだとする最近の状況について、感染者数が落ち着いているとしたうえで「感染力や免疫から逃れる能力などが明らかに強くなった変異株は検出されていない」と発表しました。

中国政府は9日、新型コロナウイルスの感染が国内で急拡大したあとだとする最近の感染状況などについて記者会見を行いました。

この中で、中国政府の担当者は具体的なデータを示さなかったものの最近の感染者数は落ち着いた状況が続き、医療機関などでは秩序を取り戻していると発表しました。

そのうえで「感染力や免疫から逃れる能力などが明らかに強くなった変異株は検出されていない」と述べ、今のところ感染した人が重症化しやすいような新たな変異株の流行は確認されていないと強調しました。

また、国の感染症対策を担う中国疾病予防センターの専門家は去年12月からの感染拡大で免疫を持つ人が増えたとして「今後、全国で短い期間に集中して中規模や大規模な流行が起きる可能性は低い」という見方を示しました。

中国政府は先月8日、厳しい行動制限などを伴った「ゼロコロナ」政策を終了させました。

中国政府は先月以降、各地で感染者が大幅に減少しているとしていますが、毎日の感染者数など詳しいデータを明らかにしない状況が続いています。